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軌跡

5話

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道明寺財閥の力ですぐにもみ消されたおかげで
つくしは前と変わらない日常を送っていた。

仕事に忙殺されるだけの日々。
・・・そのはずだった。


「よっ!」

会社のロビーに現れたのは誰もが振り返る男前。
受付嬢は目をハートにさせてる。


「西門さん!?」

嫌な予感がしないでもなかった。
このパターン、高校時代もあったと軽くめまいを覚えたつくしだった。

「いやー電話でないから来てやったんだぜ?」

「電話でない時点で会いたくないって普通想像するでしょうえおよ!?」

「んーシャイで恥ずかしがり屋なんだと思った」

「はい!?なんつーポジティブ思考なわけ?」

「それよかおまえさ、司とどうなってんだよ。
元サヤ?ん?お兄さんに話してみ?」

「なんかもう西門さんがそれ聞くとヤラシーんだけど」

つくしは辟易しながらざわつく会社を出て近くのカフェに入った。


「ま、冗談はさておき、司は珍しく普通に心配してんだよ牧野のこと」

「普通にって・・・ひどい言いようじゃない?」

つくしは苦笑した。

「司も大人になったっつーか。牧野が元気ならいいんだって言ってたけどな。
本心は・・・まぁわからねーけど。俺らみたいなジュニアは
結局結婚だとかは選べねーからな。
ただ友達として・・・おまえのことは皆気にしてるから
なんかあったら相談くらい乗るぜ?」

「ははっ。なんもないよー。毎日仕事だけだもん」

「色気ねぇな相変わらず」

「そっちこそどうなの?」

「あ?俺?今度見合いだR。まぁどうでもいいんだけど
俺のすることに口出さない女ならなんでも」

「なにそれ」

「浮気公認?」

「はー!?最初から誠意のかけらもないのねあんたってやつは」

「逆だろ。最初から言っててやるほうが誠意あるだろ」

総二郎の持論につくしは頭が痛くなったが
昔から変わらない総二郎との会話になんだか心が軽くなった。

「もう、あんたたちF4ってほんとよくそれでジュニアやってられるなーって思ってたけど
人ったらしなのよね。結局誰もがついつい惹かれちゃうんだわ」

「お?なんだ牧野、俺に惚れたか?」

「あ、それはない」

「即答かよ。あ、それはそうと今度茶会やるんだわ。
これやるよ。誰か誘って来いよ」

手渡されたお茶会の招待状。
お茶を広める活動の一環だとか。

総二郎とはそのまま別れ、つくしは自宅のアパートへと帰った。
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